設計BOMと製造BOMの違い

ことばの意味
設計BOMと製造BOMの違い

設計BOM(E-BOM)は設計の視点で製品の構成をまとめた部品表、製造BOM(M-BOM)は実際に作る順序・工程の視点でまとめた部品表のことです。同じ製品でも、目的が違うため構成が変わります。

「BOMは1つあれば足りる」と思われがちですが、設計が見るBOMと製造が見るBOMは、同じ製品を指していても中身が異なります。この違いを押さえないと、設計と製造の間でズレが生まれます。

なぜ2つに分かれるのか

具体例で考えます。ある製品に「鉄板の部品」が1つあるとします。設計者の目から見れば、これは図面上「1枚の板金部品」です。設計BOM(E-BOM)には、その1部品として載ります。

ところが製造の現場では、その1枚を作るために、材料を「切る→曲げる→溶接する→塗装する」という工程を踏み、途中で「曲げただけの中間品」が生まれます。製造BOM(M-BOM)は、この作る順序や中間品まで反映するため、同じ部品でも構成の見え方が変わります。設計は「何でできているか(機能の構成)」を、製造は「どう作るか(工程の構成)」を見ている——立場が違えば、同じ製品の「構成」の姿が変わるのです。

ズレが手戻りを生む

問題は、E-BOMとM-BOMが切り離されて別々に管理されているときに起きます。設計が部品を変更したのに、その情報が製造側のBOMに反映されず、製造は古い構成のまま材料を手配してしまう——発注ミスや組み立てミスは、こうして生まれます。

防ぐには、両者を完全な別物として管理するのではなく、同じ製品の構成情報から派生させ、対応づけて持つことです。図面・部品が構造化されていれば、設計の構成情報から製造の視点へ展開しやすくなり、ズレが起きにくくなります。

部品表を図面とひもづけて持つ

設計BOMと製造BOMは、同じ製品の部品表が設計と製造それぞれの都合で姿を変えたものです。図面に部品情報をひもづけて管理するARCHAIVEでは、これらの構成情報を図面と切り離さずに扱えます。立場ごとに部品表が分かれて食い違う場面でも、もとの図面までたどれる状態を保ちます。

よくある質問

Q.E-BOMとM-BOMは別々に作るのですか?
目的が違うため内容は異なりますが、同じ製品の構成情報から派生させ、対応づけて管理するのが理想です。完全に別管理にすると食い違いが起きます。
Q.中小製造業でも2つに分ける必要がありますか?
製品構成が単純なら厳密に分けない場合もあります。ただし設計と製造で構成の見え方が違う事実は、規模に関わらず意識しておくと食い違いを防げます。